東京都交響楽団 第665回 定期演奏会
2008年6月25日(水) 東京文化会館 19:00~
B席 4階 2列 16番 2,790円
指 揮 : クシシトフ・ペンデレツキ
ホルン : ラドヴァン・ヴラトコヴィチ
管弦楽 : 東京都交響楽団
曲 目 :
ペンデレツキ : 弦楽のための小交響曲
ペンデレツキ : ホルンと管弦楽のための協奏曲 「ヴィンターライゼ」
メンデルスゾーン : 交響曲 第3番 イ短調 「スコットランド」 作品56
アンコール曲 ~亡き千葉肇氏に捧ぐ~
メシアン : 「峡谷から見た星たちへ・・・」 より
ホルン・ソロの為の《恒星の呼び声》 *1ソロ
19世紀中ごろまではごく普通に行われていた作曲者自身がオーケストスラを指揮する演奏会だが、作曲者と指揮者の分業が進んだ現在のこの分野では、非常にめずらしいことである。ペンデレツキは昨年の自作の協奏曲をひっさげて登場した。日本初演ということだ。ヴィラトコヴィチのホルンソロはこの曲の初演からのお付き合いなのであろう、かなりのテクニックを要すると思われる曲を、慣れた間合いで演奏していた。
後半のステージは、150年もさかのぼって19世紀中期の曲だが、この時期の曲は親しみやすくてよい。久しぶりの「スコットランド」だが、4楽章のホルンのファンファーレが爽快だ。メンデルゾーンもメロディーを重視した曲が多いから、流れるメロディーに乗せられて心地よい時間が過ぎる。圧倒的なボリュームでフィナーレを飾る20世紀の交響曲では味わえない穏やかでさわやかな終曲である。